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五十肩 夜間痛とは? 

 

 

北大阪急行、千里中央駅直結、せんちゅうパル一階の鍼灸整骨院セラピです!!

 

 

五十肩って?

 

以前のブログで、五十肩について取り上げさせていただきました。

 

 

 

その中で、夜間痛というワードが出てきました!!

 

 

あまり聞きなれない言葉だと思いますので、今回は、五十肩の際に生じる

 

夜間痛について説明したいと思います!!

 

 

 

肩甲骨 狭い肩甲骨 広い

 

まず、五十肩を発症してしまっている患者様の肩や肩甲骨の状態ですが、正常な状態(写真の左側)に比べると、

 

肩甲骨が背骨から離れていて肩が前に入ってしまっている(写真の右側)状態いわゆる猫背です。

 

(肩甲骨が外転し、下方回旋、前傾位となっている状態です)

 

 

 

肩甲骨の位置に異常が出てくることによって

 

肩甲骨と上腕骨で形成されている肩甲上腕関節にも悪影響が及び、

 

軽く脇が空いているような状態になります。

 

脇が開く

 

少し脇が空いている状態が続くことによって、肩関節には、拘縮が発生してしまうことになります。

 

 

この状態で脇を閉じるように、腕を体側にぴったりとくっつけようとすると、

 

スムーズに行えなかったり、抵抗感を感じることがあります。

 

 

肩が正常な方は、脇を閉める動作で、肩甲骨が動くことはありませんが、

 

縮肩では、肩関節だけでは脇が閉じられないので、

 

肩甲骨がカバーしようと動いてしまい、脇を閉じたように見えますが、

 

肩関節がスムーズな関節運動を行えているとは言えない状態です。

 

 

 

このような状態で、無理に腕や肩を動かしていると、痛みを引き起こしてしまう原因になってしまいます。

 

 

 

 

 

夜間痛の発生原因は大きく分けて二種類存在するといわれています

 

 

 

一つ目は、肩の拘縮が原因となって発生する筋肉や腱の拘縮や癒着など様々な原因による血流障害

 

 

 

二つ目は、夜間就寝時の姿勢となります

 

 

 

まず、一つ目の血流障害による原因ですが、肩関節が拘縮することによって

 

肩関節を支持している靭帯や関節包などがくっついたり(癒着や瘢痕化)

 

腱板の筋肉が硬くなったりすることによって、肩(上腕骨頭や肩峰下)の周りの

 

静脈系の排動メカニズムが低下することになります。

 

(ざっくり言うと血流が悪くなる状態です。)

 

 

 

動脈によって血液は送られてきますが、静脈が正常な状態ではないので、

 

血液を送り返すことが出来ず、悪い血液が溜まるような状態です。

 

 

これによって骨内に血液が溜まりやすくなってしまい(骨内圧の上昇)、

 

一度溜まった骨の中の血液が排出されにくいので、痛みが引き起こされます

 

 

 

 

そして、二つ目の夜間就寝時の姿勢ですが、

 

通常立っているときや座っているときは、重力は腕に対して垂直にかかっており

 

腕を下に引っぱる力が働くことになり、肩関節の隙間ができるので、

 

肩関節に対する夜間痛を引き起こす問題になることはありません。

 

 

ですが、肩関節に拘縮がある人が、夜眠る際に、上向きで寝る姿勢になると、

 

腕に対する下へ引っぱる力は作用しないため、肩関節の隙間ができにくい状態になってしまいます

 

肩は前、腕は後ろ

 

また、寝ている様態で、肩が前に出た状態になると、

 

重力によって腕は地面側に引っぱられ、肩は前、腕は身体の後ろという形になり、

 

肩関節に負担がかかる状態になってしまいます

 

 

 

夜間痛は、痛みはもちろんですが、痛みによって眠ることが出来なかったり、

 

睡眠不足に陥ってしまったりすることもあり、

 

患者様からすると非常に不快な状態ですので、一刻も早く軽減させていくことが大切です。

 

 

 

拘縮を改善することが最も重要であることは当たり前ですが、

 

夜間痛がある時期には、眠るときの肩関節の位置を調整することによって痛みを軽減することが可能です

 

 

痛みが出始めてすぐの急性の場合でしたら、まずは、炎症が治まるまで安静にすることが重要です

 

 

痛み出してから少し期間が経っている拘縮による痛みの場合は、肩を適切な方向に動かして、

 

癒着をはがすことによって痛みを抑えることが可能です

 

 

 

夜間痛がある場合の対処方法ですが、

 

まず肩の痛みが非常に強い人がベッドに上向きに寝ていただくと、

 

痛い方の肩が上に上がっているように見えたり、

 

IMG_0208

 

 

痛くない左肩で右肩を支えるような姿勢を取ることが多いです

 

 

IMG_0205

 

 

写真では、右肩が痛い人を想定しています。

 

 

このような右肩が前に入っている状態で重力により腕が後ろに移動してしまうと、

 

痛みを引き起こしてしまいますので、バスタオルやまくらなどを使って、

 

肩の位置を調整していく必要があります。

 

 

具体的には、上向きで寝る際は、腕の下にバスタオルなどを置き

 

腕の位置を高くして肩を挙げているような状態をつくったり、

 

IMG_0209

横向きで寝る場合は痛い方の肩を上にして腕の下にバスタオルを置いて、

肩の位置を調整し肩関節に負担がかからないようにします

IMG_0212

五十肩では、痛みや可動域制限により、家事や仕事にも支障が出てしまいますが、

夜間痛があると、しっかりとした睡眠をとることが出来ずに、

身体のあちこちに疲れや不快な症状がでやすくなってしまいます

早めに治療をしていくことが非常に重要になってきますので、

肩はもちろんですが、お身体に痛みや不調を感じている方は何でもお気軽にご相談ください。