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東洋医学の分類でみた『不眠』の症状と、その他の傾向 

週末は少し冷えるみたいですが、皆さん体調崩していませんか?

 

 

 

北大阪急行 千里中央駅直結、せんちゅうパル1階の鍼灸整骨院セラピ

 

 

 

自律神経失調と眼精疲労治療が得意な鍼灸師 岡崎です!

 

 

 

 

 

 

だいぶ春らしい気候になってきましたが、それに伴って春の不調も増えてきます。

 

 

 

その中でも、割と耳にするのが寝れない・眠りが浅いということです。

 

 

 

いわゆる不眠というものですが、不眠にはいろんなタイプがあります。

 

 

 

現代医学的に見ても中途覚醒や入眠困難などに分かれますが、今回はその不眠を東洋医学的に見るとどのような分類になるのかを紹介します。

 

 

 

不眠の原因も様々ですが、ほかに引っ付いている症状を合わせてみることでどのタイプの不眠に当てはまるかわかるかと思います。

 

 

 

やはりタイプによって対処の方法が変わるので、少し知っておくとよいかと思います。

 

 

 

 

 

 

東洋医学的に見た不眠の分類

 

 

 

心陰虚タイプの不眠

 

なかなか寝付けず、動悸や焦燥感、不安感が強い。

 

夢をよく見たり、物忘れ、のぼせ、寝汗手足のほてり、口やのどが渇くといった症状が見受けられます。

 

 

 

 

心腎不交タイプの不眠

 

 

寝つきが悪い、ひどければ夜通し眠れないというのが特徴で、そのほかにも頭のふらつきや耳鳴り、のぼせ、寝汗、手足や顔ののほてり、物忘れ、夢をよく見る。

 

 

ほかにも腰や膝がだるく力が入らないといった症状も見られます。

 

 

 

 

上記の2タイプは虚証の中でも陰虚(のぼせやほてりなどがみられる)がベースになっており、そこに心か腎にまつわる症状が引っ付いてくるのが特徴です。

 

 

 

単純な程度ではかたれませんが、心単体での症状よりも疲労度・消耗度の高い腎の症状が追加された心腎不交タイプの方がより深刻です。

 

 

 

食生活や生活習慣の見直しが必要で、ストレスを軽減するような対策も取らないといけません。

 

 

 

 

 

 

心脾両虚タイプの不眠

 

 

眠りが浅いのが特徴で、夢をよく見る、よく目が覚めるといった症状がみられます。

 

 

ほかにも顔色につやがない、倦怠感、息切れ、話すのがおっくう、動悸、物忘れ、食べる量が少ない、泥状便という症状も見られることがあります。

 

 

 

 

胆気虚タイプの不眠

 

 

恐ろしくて一人で寝られない、寝ていても驚きやすいというのが特徴です。

 

 

さらに、人に捕まるような気がする、びくびくする、頭のふらつき、めまい感ため息が多い、口が苦く感じるといった症状も特徴です。

 

 

 

 

上記2タイプも虚証に分類されますが、先ほどのタイプは派生だったのに対しこちらは機序も原因も別物です。

 

 

 

心脾両虚タイプは思慮過多や疲れなどで脾(消化器等)の働きが低下し、気血をうまく作れないうえに作っても必要なところに運べないといった状態が原因です。

 

 

 

対して胆気虚タイプは、驚きや恐怖が原因になります。

 

 

 

胆は決断をつかさどるといわれていて、ここが弱るとなかなか物事を決めることができないとされています。

 

 

 

この場合、「眠る」という状態を「決断」できないということになります。

 

 

 

 

 

 

肝胆鬱熱タイプの不眠

 

 

眠りが浅いのが特徴で、夢見が多いよく目が覚めることが多いです。

 

 

さらにイライラしやすい怒りっぽい脇腹やみぞおちのあたりが張って苦しい、ため息が多い、口が苦い、目の充血、尿が濃く少ないといった肝胆系のトラブルが引っ付いてきます。

 

 

 

 

痰熱擾心タイプの不眠

 

 

眠りが浅いのが特徴で、夢見が多い、よく目が覚めるといった症状に加え、焦燥感、不安感、胸苦しさ、痰が多い、気持ち悪い、口が苦かったり粘ったりするのも特徴的です。

 

 

 

今度は先ほどとは打って変わって実証タイプになります。

 

 

 

何が違うかというと、症状の強弱や勢いが変わってきます。

 

 

 

肝胆鬱熱の場合だと、悩みや怒りで肝がもつ疏泄作用(物を巡らせる力)がうまく働かないだけでなく、お酒の飲みすぎや暴飲暴食などで体の中に湿(水の停滞)が発生し、それが熱に代わった結果寝れないという状態になっています。

 

 

 

痰熱擾心の場合は、先ほど出てきた脾虚もしくは脂っこいものの過食で湿が発生し、痰(水の停滞がひどくなると粘り気を持つ)ができて心神を乱すという状態です。

 

 

 

上記タイプの特徴はどちらも「停滞(鬱滞)」と「症状の勢いが強い」ことです。

 

 

 

 

 

心火タイプの不眠

 

 

とにかく寝られないのが特徴で、夢見が多く、胸の中に熱感がある、動悸、顔が赤い、口内炎、排尿痛、尿が濃く少ないことがあります。

 

 

 

 

余熱擾膈タイプの不眠

 

 

寝つきが悪くじっとしていられないのが特徴で、焦燥感、胸が詰まって苦しい、飢餓感、胸やけが出ることがあります。

 

 

 

この上記2タイプも実証に分類されます。

 

 

 

心火タイプは心労がきっかけで心神が不安定になり発生します。

 

 

 

余熱擾膈タイプは、熱病の後期で余熱が残っている場合にみられるとされているので珍しいパターンかもしれません。

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

不眠のタイプは虚証と実証に分かれます。

 

 

 

虚証は慢性に発生することが多く、そこから血虚→陰虚のパターンと気虚のパターンに分かれますが、どちらかというと血虚・陰虚のパターンが多いです。

 

 

 

実証の不眠は急性に発生することが多く、鬱熱・心火・痰熱が急激に心神を損傷してしまうことで起きてしまいます。

 

 

 

 

 

終わりに……

 

 

東洋医学の言葉は聞きなじみがないと難しいかもしれません。

 

 

 

どちらかというとタイプ云々より、不眠に伴うほかの症状に目を向けていただけると幸いです。

 

 

 

自律神経や免疫の問題、精神疲労などは鍼灸治療の得意分野です!

 

 

 

治療の際に、寝れないということ以外にも困っていることなどを伝えていただけるとより改善に近づけると思います。

 

 

こんなこと関係ないないかなと思うようなことでも、気になることは何でも言ってくださいね!

 

 

 

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