筋肉の引きつりの原因は気血の滞り?東洋医学と鍼灸で根本改善!

北大阪急行 千里中央駅直結、せんちゅうパル1階の鍼灸整骨院セラピ
自律神経失調が専門の鍼灸師 岡崎です!
4月も後半に差し掛かりました。
もうじきゴールデンウイークも近づいてきますが、体の調子は崩れていませんか?
春は体のこわばりとともに、筋肉の引きつりやけいれんが起きやすい季節でもあります。
ということで今回は、連休を楽しめるように「筋肉の引きつりが起きないように何をすればいいのか」をお伝えしていきます。
筋肉の引きつりと鍼灸 〜東洋医学的アプローチで根本改善〜
「足が突然引きつる」「寝ているときにふくらはぎがピキッと痛む」「運動中に筋肉が痙攣する」……。
このような筋肉の引きつりは、多くの人が経験する症状です。
単なる一時的な現象と思われがちですが、頻繁に起こる場合や慢性的な症状がある場合は、体の内側からのケアが必要です。
少しでも自己対応できるように、筋肉の引きつりの原因と東洋医学的な視点での考え方、そして鍼灸による改善方法について詳しく解説します。
筋肉の引きつりとは?
筋肉の引きつり(こむら返りや痙攣)は、筋肉が過度に収縮し、緩まなくなる現象です。
多くは一時的なもので、数秒から数分で治まりますが、痛みを伴うことが多く、繰り返し起こると生活の質にも影響を及ぼします。
主な症状
突然の筋肉の強い収縮(特にふくらはぎや足裏)、一時的に強い痛みを伴う事が多い
数秒から数分で治まるが、しばらく筋肉が張った感じが残る(長ければ数日)
運動中や寝ているときに起こることが多い(運動中の筋疲労や、寝ている時の血液循環低下)
一般的な原因
筋肉の引きつりにはさまざまな原因があります。
水分・ミネラル不足:ナトリウムやカリウム、マグネシウム不足が関係している事が多い
筋肉の疲労:過度な運動や立ち仕事での疲労蓄積
血行不良:冷えや長時間の同じ姿勢で血流が滞る
加齢:筋肉量の低下により、収縮と弛緩のバランスが崩れる(何もしていなければ基本的には硬くなる傾向)
病気が関連する場合:糖尿病や神経障害などが原因になることも
東洋医学の視点で考える筋肉の引きつり
東洋医学では、筋肉の引きつりは「気血(きけつ)の滞り」や「血虚(けっきょ)」「腎虚(じんきょ)」が関係していると考えます。
気血の滞り
「気血」とは、体のエネルギー(気≒酸素と解釈してください)と血液の流れを指します。
これが滞ると、筋肉が十分な栄養を受け取れず、スムーズな動きができなくなります。
その結果、引きつりや痙攣が起こりやすくなります。
(筋肉がスムーズに伸び縮みできなくなる)
気血の滞りを引き起こす要因
●冷えによる血流の低下(冷えると血は動かないし、血が動かないと熱が運ばれずに冷える)
●運動不足や長時間の同じ姿勢(動きがないと一か所に血が集まってしまう)
●ストレスや過度な疲労(身体が緊張し、呼吸が浅くなる=酸欠=気の不足、停滞)
血虚(けっきょ)
この場合は血の不足としてみますが、身体のどこかで滞りがあると部分的に足りないという場所が出来てしまいます。(部分的な血虚)
代表例は、デスクワークなどで目に負担がかかっている時に、ふくらはぎがつりやすいなど。
女性の場合は、月経などで物理的に血が無くなるので余計に血虚になりやすいです。
東洋医学では「脾」や「肝」系統のトラブルとかかわりが大きいです。
腎虚(じんきょ)
東洋医学では、「腎」は体の根本的なエネルギーを司るとされています。
特に年齢を重ねると「腎」の力が弱まり、筋肉の収縮・弛緩のバランスが崩れやすくなります。
腎虚のサイン
●足腰のだるさや痛み(この場合の痛みはだるい事が多い、あまり激しい痛み方ではない)
●頻繁な筋肉の引きつり(筋繊維そのものが強張ってしまっている)
●疲れやすく、冷えやすい(身体を温める力が落ちているので、冷えるし活動しにくい)
鍼灸による筋肉の引きつりへのアプローチ
鍼灸は、気血の流れを改善し、筋肉の調整を助けることで、筋肉の引きつりを予防・改善するのに役立ちます。
鍼灸の効果
●血流促進:鍼を刺すことで鍼付近の血管が拡張し、滞っていた血流が改善する
●筋肉の緊張を緩和:鍼刺激により、筋肉の過度な収縮を防ぐ
●体のバランスを整える:肝・腎を補うツボを使い、体のエネルギーを強化
よく使われるツボ
◆足三里(あしさんり):筋肉の疲労回復・消化機能向上、困ったら足三里!
◆陽陵泉(ようりょうせん):筋肉や腱の緊張をゆるめ、身体にゆとりを作る
◆腎兪(じんゆ):腎の機能を高め、活動しやすくする
◆三陰交(さんいんこう):血行を促進し、冷えやむくみにも効果的(女性版足三里ともいう)
日常生活でできる予防法
鍼灸と併せて、日常のケアを意識することで、筋肉の引きつりを予防できます。
食事の工夫
カリウムやマグネシウムを含む食品(バナナ、アボカド、ナッツ類)を摂る(ミネラル不足も引きつりのもと)
体を冷やす食べ物を避け、温かいものを意識的に摂る(冷えは万病の素、不調の裏には冷えあり!)
適度な運動
ストレッチや軽い運動を取り入れ、筋肉を柔軟に保つ(血液循環を促す)
長時間同じ姿勢でいることを避け、適度に動く(同じ体勢が続くと、筋肉の伸びが悪くなる)
入浴習慣
ぬるめのお湯(38〜40℃)にゆっくり浸かる(温度が高いと表面のみが温まり、深部が温まらない)
入浴後はストレッチをして血流を促進(10分程度で十分です、呼吸大事に)
まとめ
筋肉の引きつりは一時的な不調のように思われがちです。
ですが、東洋医学の視点から見ると、気血の滞りや肝・腎の弱まりが原因となっていることもあります。
自律神経や免疫の問題、体質改善などは鍼灸治療の得意分野です!
頻繁に筋肉の引きつりに悩まされる方は、ぜひ一度、鍼灸治療を試してみてください。
鍼灸によるアプローチで根本から体質を改善し、筋肉の引きつりが起こりにくい体を目指しましょう!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!