鍼灸整骨院セラピ公式ブログ

  ツボ  自律神経1・すべてのブログ2・鍼灸、東洋医学5・まめ知識

「食べると胃が重い」…それ、機能性ディスペプシア?鍼灸で整える“胃とこころ”のバランス

北大阪急行 千里中央駅直結、せんちゅうパル1階の鍼灸整骨院セラピ

 

 

自律神経失調が専門の鍼灸師 岡崎です!

 

 

いよいよゴールデンウイークですね!

 

 

当院は5/4~6までがお休みで、5/3(土)は営業していますので、調子が悪い方は早めに来院されることをおすすめします!

 

 

さて、気温もだいぶ上がってきましたが、同時に胃の調子が悪い方も増えています。

 

 

病院に行って、「機能性ディスペプシア」という診断名が付いた方もおられるかもしれません。

 

 

ということで、今回は「機能性ディスペプシア」と東洋医学について触れていきたいと思います。

 

 

 


 

 

「なんだか胃の調子が悪い」…でも原因がわからないあなたへ

 

 

「食後に胃が張る」「胃がムカムカして食欲が出ない」「検査では異常がないのに不快感が続く

 

 

そんな症状に悩まされていませんか?

 

 

病院で「異常なし」と言われても、体は確かに不調を訴えているということが多々あるかと思います。

 

 

そのような状態を「機能性ディスペプシア(FD)」といいます。

 

 

ストレスの多い現代社会では、特に40代前後の働き盛りの女性に多く見られる症状です。

 

 

当院でも何名かの方が、「機能性ディスペプシア」と診断されたうえで来院されています。

 

 

 


 

 

機能性ディスペプシアとは?──検査で異常が見つからない胃の不調

 

 

「機能性」とは「形には異常がないけれど、働き(機能)に問題がある状態」を意味します。

 

 

具体的な症状は、

 

 

●食後すぐにお腹がいっぱいになる(早期膨満感)

 

●胃がムカムカする、痛む(心窩部不快感)

 

●胃の動きが鈍く感じる

 

●食欲不振

 

 

などが主にあげられます。

 

 

原因としては、

 

 

●ストレスや不安

 

●自律神経の乱れ

 

●胃の運動機能の低下

 

●胃酸の分泌異常

 

 

などが複雑に絡み合っていると考えられています。

 

 

原因が一つでないうえ、個人個人で原因が違うため、多角的にみていく必要があります。

 

 

 


 

東洋医学から見る“胃の不調”とこころのつながり

 

 

東洋医学では、「胃」は単なる消化器ではなく、「脾(ひ)」とセットで“気(エネルギー)”を生み出す大切な臓腑とされています。

 

 

この「脾胃(ひい)」は、五臓六腑の中でも「思い悩む感情」と深い関係があるとされ、「思い過ぎると脾を傷る(やぶる)」と古くから言われてきました。

 

 

つまり…

 

 

 

◆頭であれこれ考えすぎる

 

◆人間関係で気をつかいすぎる

 

◆家事・育児・仕事で心が休まらない

 

 

 

そんな状態が続くと、胃腸の働きにも影響が出てしまうんです。

 

 

心配事があったり、不安であれこれ考えていると、胃の辺りがキリキリしたりお腹が痛くなった経験はありませんか?

 

 

あの症状こそが、まさに「思い過ぎると脾を傷る」なんです。

 

 

また、気(エネルギー)の流れが滞ると、胃に熱がこもったり、冷えて動きが鈍くなったりします。

 

 

何事もそうですが、停滞はろくなことがありません。

 

 

スムーズな循環がなされてこそ、健康といえるものです。

 

 

 


 

 

鍼灸でできること──「胃の気」を整え、心身をほぐすアプローチ

 

 

鍼灸治療では、以下のようなアプローチで機能性ディスペプシアに対応します。(それ以外も使いますが)

 

 

◎ 胃腸の働きを整える経絡へのアプローチ

 

 

足の陽明胃経(あしのようめい いけい):身体の前面を通り、胃腸の働きに直結

 

足の太陰脾経(あしのたいいん ひけい):足の内側と身体の前側を通り、同じく胃腸の働きに関わる

 

任脈(にんみゃく):お腹の中心線に沿った特殊な経絡で、生殖器・精神・脳などに関わりがある

 

 

これらの経絡には、胃の働きを活性化させたり、余分な熱を取り除いたりする効果が期待されます。

 

 

 

 

◎ 自律神経を整えるツボへの刺激

 

 

内関(ないかん):胸や胃の不快感、ストレス性の吐き気などに。みぞおちの硬さをとる時にも使う

 

足三里(あしさんり):胃腸の調子を整える万能ツボ(後述)

 

中脘(ちゅうかん):お腹の真ん中にある胃の重要ツボ(後述)

 

 

これらをやさしい刺激で調整していくことで、内臓の動きが自然に整い、心もリラックスしていきます。

 

 

 


 

 

鍼灸は「症状」ではなく「人」を診る

 

 

西洋医学では「胃の働き」にフォーカスされがちですが、東洋医学では「なぜその人に胃の不調が出ているのか?」という全体のバランスを見ていきます。

 

 

たとえば、

 

 

◆朝起きても疲れが取れない

 

◆忙しくて食事の時間がまちまち

 

◆いつも人のことばかり優先してしまう

 

 

 

そういった日々の習慣や思考のクセも、胃の不調と密接に関わっていることがあります。

 

 

鍼灸では、身体だけでなく、心や生活リズムも整えていくサポートができるんです。

 

 

 


 

 

セルフケアにも使える「胃のためのツボ」

 

 

とはいっても、なかなか頻繁に来院出来ない方もいらっしゃることでしょう。

 

 

そこで、ご自宅でもできるセルフケアとして、こんなツボ押しをおすすめしています!

 

 

 

足三里(あしさんり):膝の下、指4本分のところで、特に硬い所を指標にしてください。

 

 

 

何回出てくるんやというくらい、よく出てきます。

 

 

それくらい有名であり、効果が高いツボなんです。

 

 

ぐーっと指で押して10秒キープ、ゆっくり離すというのを、朝と夜に2~3回やってみて下さい。

 

 

お灸が家にある方は、お灸をしてもらっても構いません。

 

 

 

 

中脘(ちゅうかん):みぞおちとおへその間(ちょうど真ん中あたり)

 

 

 

3本指でやさしく円を描くようにマッサージしましょう。

 

 

腹部は強めの刺激に向いていないので、気持ちよい程度でOKです。

 

 

深呼吸をしながら、ゆったりした気分で行うと効果もUPします。

 

 

 


 

 

まとめ ~胃とこころの声を聞く、やさしい治療を~

 

 

「機能性ディスペプシア」は、ストレス社会に生きる私たちの“こころ”のSOSでもあります。

 

 

「薬では根本からは変わらない気がする」(注:薬を否定しているわけではありませんよ)

 

 

「なんとなく、体の声を聞いてもらいたい」

 

 

そんな方には、鍼灸という選択肢はとてもやさしく、心強い味方になります。

 

 

自律神経や免疫の問題、体質改善などは鍼灸治療の得意分野です!

 

 

鍼灸は、あなた自身の“自然治癒力”を後押しするものです。

 

 

がんばりすぎず、ほんの少し「委ねる時間」を持ってみませんか?

 

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

 

当院の治療方針を詳しく知りたい方はしんきゅうコンパスへ!

 

 

ネット予約も可能なので、営業時間外でも遠慮なくどうぞ!!