秋の心はなぜ寂しくなる?― 東洋医学で読み解く“悲しみ”と肺の関係
北大阪急行 千里中央駅直結、せんちゅうパル1階の鍼灸整骨院セラピ
自律神経の乱れを解決する鍼灸師 岡崎です!
気付けば9月も後半に差し掛かりました。
突然、暑さより湿気による疲労が勝るようになりました。
状況は違いますが、まるで梅雨時の様です。
なかなかベストコンディションで過ごすことが出来ませんが、今の間にきっちり調子を整えておきましょう。
もうじきお彼岸も過ぎるので、今回は、秋にまつわるトピックとして感情の変化、特にもの悲しさについてどういう関連があるのかを解説していきます。
秋に感じる「もの悲しさ」の正体

秋になると、夕暮れが早くなり、どこか寂しさや心細さを感じることはないですか?
「なんとなく気分が落ち込む」「やる気が出にくい」
そんな感情は、決して偶然ではなく、東洋医学の視点から見ても意味があることなんです。
東洋医学における「悲しみ」と「肺」の関係

東洋医学では、感情と臓腑には密接な関わりがあるとされています。
これを「五志(ごし)」と呼ぶのですが、各臓腑との関連は以下の通りです。
怒り → 肝
喜び → 心
思い悩み → 脾
悲しみ・憂い → 肺
恐れ・驚き → 腎
この中で、秋に影響を受けやすいのが「肺」と「悲しみ」の関係です。
秋は乾燥の季節であり、肺がダメージを受けやすい時期です。
肺が弱ると呼吸が浅くなり、気の巡りが滞って気分が落ち込みやすくなります。
そして、悲しみや憂いが強くなると、さらに肺の働きが低下する…といったように、まさに悪循環を引き起こしてしまいます。
肺を元気にするセルフケア
このような場合、「悲しみをなくそう!」と頑張るのではなく、まずは肺を整えることが心の安定につながります。
そもそも、なくそうったってそう無くなるもんじゃないですからね!
上手に付き合っていく事が大事です。
そのために日常でできるセルフケアをご紹介していきます。
深い呼吸を意識する

胸いっぱいに空気を吸い込み、ゆっくり吐き出すようにします。
特に「吐く息」を長めにするのがポイントです。
これだけで副交感神経が優位になり、心も落ち着くようになります。
呼吸のメインは息を吐くことです。
いろんな方に話を聞いてみても、ほとんど息を吐く方に意識が向いている方はいません。
息を吐くと、その反射で息が吸えます。
試しに目一杯、息を吐いてみて下さい。
絶対に次は息を吸うはずです。
ですが、目一杯息を吸い込んでも、すぐに息を吐くとはならないんです。
気持ちや身体が固まっている方は、是非息を吐きましょう。
肺を潤す食材を取り入れる

白い食材は肺の働きを補うとされています。
前回の記事でも大根・梨・白きくらげなどを紹介しました。
よければ前回の記事も目を通してみて下さいね!
リンク→秋の乾燥に負けない肌と喉のケア
喉の乾燥や咳の予防にも役立つこと間違いなしです。
ツボ押しで気を巡らせる
今回は、肺に関係するツボばかりの紹介です。
この経絡の働きが悪くなると、咳や鼻水、気分の落ち込み、早朝に目が覚めるといった不調が現れます。
そういった不調改善に役に立つと思いますよ。
尺沢(しゃくたく)

肘のしわの外側にとります。
毎度のことですが、このツボは一点と捉えるより範囲を広くして探した方が良いです。
肺の働きを助ける優秀なツボです。
列缺(れっけつ)

手首から親指に向かって少し上がった位置にあります。
呼吸を整え、気分の滞りをほぐすツボです。
首の緊張を取るのにも使います。
中府(ちゅうふ)

腕の付け根あたりにあり、胸の筋肉の上に位置します。
ここが硬くなると肩の巻き込みが起きやすく、猫背や巻き肩の原因になります。
この辺りが柔らかくなると、息も吸いやすくなり寝付きも良くなります。
今回紹介したツボは、お風呂上がりに軽く指圧するだけで効果が出やすいです。
一回一回は微々たる刺激かもしれませんが、きちんと続けていれば効果が現れやすくなりますよ!
感情を自然の流れと受け入れる

ここからちょっと難しい話になりますが、豆知識程度に目を通していただけたらと思います。
秋は自然が収束に向かう季節です。
陰陽五行で秋が所属する金グループの特性は、従革(じゅうかく)と言います。
「従」は従う(したがう)ことを、「革」は変革(へんかく)を意味します。
これは、物質が固まり、形を変え、そして新たな形に従うという特性を表しています。
具体的には、金属が精錬されて刃物や器になるように、物事を収穫し、固め、変化させるという作用です。
五行はそれぞれ、自然界の現象や人間の身体、感情など、さまざまなものに対応しています。
その中でも、「金」は、五行の中でも収斂(しゅうれん)や粛殺(しゅくさつ)のエネルギーを司るとされており、秋の季節や肺、大腸といった臓器に対応します。
これらの働きは、自然界では秋の収穫や枯れる現象、人体では呼吸や排泄といった機能と結びついています。
そんな自然の移ろいに合わせて、心も収束の方向へ向かうのは当たり前のこと。
なので、なんだか寂しいと感じるのも、ごく自然なことなんです。
大事なのは、「悲しみを無理に消す」のではなく、「今はそういう季節だから」と受け入れること。
そのうえで、深い呼吸や養生を取り入れれば、心は自然と軽くなっていく事でしょう。
まとめ

秋のもの悲しさは決して弱さではなく、自然と共鳴している証です。
個人でどうにかできる事なんて知れています。
そのなかでも、肺をいたわり、呼吸を深めることで、心の安定を取り戻せるようになります。
東洋医学の視点を通して、「季節と共に生きる」感覚を取り戻せば、感情さえも味方につけられるようになっていきます。
自律神経の乱れや免疫の問題、体質改善などは鍼灸治療の得意分野です!
悲しみを知っている人ほど優しくなれる、そんな秋の心を、ぜひ大切に過ごして頂きたいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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